- VIRB Edit は Garmin が公式サポートを終了済み。新環境で動かない事例が増えている。
- 2026 年に現実的に動く代替は GoPro Quik / Telemetry Overlay / DashWare / VSDC / VeloGhost の 5 本。
- 「外部サイコンのデータを重ねたい / 編集ソフトに合成したい / インストールせず使いたい」のどれを取るかで選択肢が決まる。
VIRB Edit はもう「現役の選択肢」ではない
Garmin VIRB Edit は、かつて自転車・モタスポ・スキー界隈で標準的に使われていた無料の動画オーバーレイツールでした。VIRB シリーズ(Garmin 自身のアクションカメラ)の販売終了に合わせ、対応ソフトも事実上のサポート停止状態に入っています。
公式サイトからの新規ダウンロード提供は止まっており、ネット上に残る旧インストーラを当てても Windows 11 / macOS 14 以降では起動しない、FIT を読み込まない、地図タイルが取れず真っ白 といった現象が報告されています。「2018 年に書かれた使い方記事の通りに進めたら何も動かなかった」は、VIRB Edit 検索で今もっとも多いパターンです。
では、外部サイコン(Garmin Edge / Wahoo ELEMNT / Hammerhead Karoo など)が記録した 速度・心拍・パワー・ケイデンス・標高・勾配 を 2026 年の今、どうやって動画に重ねるか。現実的な選択肢を 5 本に絞ります。
代替 5 選 — 実機検証ベースで公平比較
1. GoPro Quik(デスクトップ版)
GoPro 公式の編集ソフト。HERO5 以降の本体に記録された GPS データを Gauges として動画に重ねる 機能があります。GoPro 本体の GPS で完結するなら最も導線が短い選択肢です。
- 長所: 公式・無料・操作が GoPro ユーザにとって直感的
- 短所: 外部サイコン(Garmin / Wahoo)の FIT を読み込めない。心拍・パワー・ケイデンスは Quik では重ねられない
- こんな人向け: GoPro 単体で速度・標高だけ出せれば十分なライダー
2. Telemetry Overlay(GoPro Telemetry Extractor)
スペイン拠点の小規模ソフトウェア会社が開発する、業界最強クラスの汎用テレメトリーオーバーレイ。GoPro / DJI / Insta360 / Garmin / GPX / FIT のほぼ全てを読み込み、ゲージ・地図・グラフを自由にレイアウトできます。
- 長所: 対応データ種が圧倒的、テンプレも豊富、出力品質も高い
- 短所: 買い切り $120 と気軽に試しにくい価格、UI が英語のみ、Windows / Mac インストール必須
- こんな人向け: 業務用途・モタスポ系・複数カメラの本格制作。月数本の趣味派にはオーバースペック気味
3. DashWare
かつて GoPro が買収した老舗の Windows 用オーバーレイソフト。現在は無料で配布されていますが、開発はほぼ止まっています。デザインの自由度は高い一方、初心者にはハードルが高い古典派ツール。
- 長所: 完全無料、ゲージのデザイン自由度が異様に高い、上級者の創作意欲を満たす
- 短所: Windows のみ、UI が古い、開発停止で 4K / HDR / 最新コーデックに非対応、テンプレ初期セットアップが面倒
- こんな人向け: Windows ユーザかつ「自分で 1 から作り込みたい」型の人
4. VSDC Free Video Editor(GPS 可視化)
ロシア圏発の総合動画編集ソフトの一機能として、GPX を読み込んで地図・速度計・標高グラフを表示する GPS Visualization Tool があります。動画編集自体も同ソフトで完結します。
- 長所: 動画編集とオーバーレイをワンストップで処理できる、無料
- 短所: Windows のみ、UI の癖が強く学習コストあり、ロードバイク特化のデザインではない(モタスポ寄り)
- こんな人向け: 動画編集ソフトを別途持っていない、Premiere や CapCut を導入したくないライダー
5. VeloGhost(ブラウザ完結・透過 .mov 専用)
VeloGhost は、GPX / FIT をドロップすると 4K 透過 .mov を 1 本書き出す、サイクリスト専用のブラウザツールです。動画編集はしません。出てきた .mov を Premiere / FCP / DaVinci / CapCut のタイムラインに乗せるだけで、HUD が透過合成されます。
- 長所: インストール不要、アカウント不要、アップロード不要(全部ブラウザ内処理)、Premiere / CapCut にそのまま乗る、サイクリストの語彙で UI が組まれている(KOM・ラップ・心拍ゾーン)
- 短所: 動画編集機能は持たない(既存の編集ソフトとの併用前提)、Beta ステージのため一部機能は仕上げ中
- こんな人向け: 月 1〜2 本の YouTube / Instagram 投稿派、Premiere や CapCut を既に使っているライダー
用途別の選び方早見表
| こんな状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| GoPro 単体・速度だけ出せれば OK | GoPro Quik | 本体 GPS で完結、追加投資ゼロ |
| 外部サイコン(Garmin/Wahoo)の心拍・パワーを重ねたい | VeloGhost / Telemetry Overlay | FIT を直接読み込めるのはこの 2 本が筆頭 |
| 月数本以上の YouTube 投稿、運用負荷を下げたい | VeloGhost | インストール不要・操作 3 ステップ・透過 .mov 一発 |
| 業務制作・本格モタスポ系 | Telemetry Overlay | 対応データ種が最多、テンプレ豊富 |
| Windows でとことん自作したい | DashWare | 無料 + デザイン自由度 |
| 動画編集ソフトを持っていない | VSDC | 編集とオーバーレイをワンストップ |
VeloGhost を選ぶべき具体的な状況
フェアに比較した結果としていえば、「Premiere / FCP / DaVinci / CapCut のどれかをすでに使っていて、月 1〜2 本のペースで YouTube に上げたいライダー」 には VeloGhost が最も摩擦が少ない選択肢になります。
- インストール作業がない(環境を汚さない)
- FIT / GPX をドロップするだけで HUD レイアウトが自動で組まれる
- 書き出すのは α チャンネル付き .mov 一本。今使っている編集ソフトの作業フローを変えなくていい
- アカウントもアップロードもないので、走った場所が漏れる心配がない
逆に、業務制作で何十本も作る、複数カメラ・複数センサーを統合する、画面の隅々まで自分でデザインしたい 場合は Telemetry Overlay の方が向いています。VeloGhost は「HUD のデザインはこちらで詰めた上で、サイクリストが迷わず使える」ことを優先しているため、デザインの自由度は意図的に絞られています。
FAQ — VIRB Edit 終了をめぐる定番質問
VIRB Edit は 2026 年現在まだダウンロードできますか?
Garmin は VIRB Edit のサポートを終了しており、公式サイトからの新規ダウンロード提供は停止しています。古いインストーラがネット上で配布されているケースもありますが、Windows 11 / macOS 14 以降では起動しない・FIT を読み込めない・地図タイルが取得できないなど、実用上の問題が出ます。
Garmin Edge や Fenix のデータは VIRB Edit がないと動画に重ねられませんか?
いいえ。Garmin Edge / Fenix が書き出す FIT ファイルは標準形式なので、Telemetry Overlay、DashWare、VeloGhost など他のツールでも問題なく読み込めます。GPX に変換すれば対応ツールはさらに広がります。
代替ツールで一番手間がかからないのはどれですか?
Web ブラウザで完結する VeloGhost が手数最小です。ファイルをドロップするだけで透過 .mov が出るため、編集ソフトに乗せるまでの工程が 1 ステップ短くなります。インストール作業も発生しません。
GoPro Quik の Gauges 機能で十分では?
GoPro 本体に内蔵された GPS データだけで完結するなら Quik で足ります。ただし Garmin / Wahoo / Hammerhead など外部サイコンの心拍・パワー・ケイデンスを重ねたい場合、Quik は読み込めません。外部サイコンを使うなら別ツールが必要です。
Telemetry Overlay と VeloGhost、どちらを選ぶべきですか?
対応データ種・テンプレ数の多さなら Telemetry Overlay($120 の買い切り)。インストール不要・ブラウザ完結・透過 .mov 一発書き出しで Premiere や CapCut の運用に最短で乗せたいなら VeloGhost。月 1〜2 本の YouTube 投稿派には VeloGhost が無理なく回せます。
本記事は VeloGhost が独自に各ツールを実機検証して公平に整理したものです。 製品仕様は 2026 年 6 月時点の挙動に基づいています。誤りを見つけたら フィードバック までご連絡ください。